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Impatiensクレマチス

・花盛り2(April 24, 2011)

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もう、花盛りで大変!ではありませんか? いつもこの時期お花が咲いて、きれいすてき!だからこそ、今の季節にだけできる仕事を一気に詰めよう!と思う気持ちと、いやもう、せっかく気持ちのいい春の日曜日の午後なのだから、昼間からシャンパンでも飲んで優雅に。思う自分が拮抗して、とても複雑です。生きている時間は有限。ラブリィな気分で花を眺める時間も欲しいのに、花盛りならではのガツガツ。って、花や緑を生業をする人間が今暇でどうする?ということでしょうか。まだまだ先の見えない峠が続きます。そして連休なんて関係ないまま、国際バラとガーデニングショウ!

写真2

ところで、春の花木の花盛りですが、不格好なシュートや樹形を整えるなら、今が一番!と思っています。切り花にして花を室内に飾ることもできるし、今、切り戻す限り、来年の花芽を落とすということはないから。アジサイだって、バラだって、クレマチスだって、その花が咲いているときに、それを室内に「飾りがてら」切り戻すのが一番手堅い、と。この感覚は私の20年に及ぶ園芸経験上の切り戻しセンスで、プロの庭師の感覚とは少し違うけれども...。そういうわけで、我が家ベランダ写真奥に咲くベニバナトキワマンサクも、左上に見えているカロライナジャスミンも切り戻すなら今!もちろん、植物の品種によっては、梅雨前、盛夏、落葉後などなどそれぞれのタイミングがありますが、花を楽しみたい植物は、やはり咲いているときが、その価値の高い時、集中してその美を評価、考えるチャンスです。

写真3

撮影用の寄せ植えも、ほんにまあ、たくさん作っています。上の写真はその一部。今日数えましたら、全部で30以上あります。どれも、これから数ヶ月後か来年の春に誌上デヴューの新人さんたちなので、まだブログ上での説明や公開ができないのですが、問題は、カメラマンや編集者と約束した撮影日が必ずしもその寄せ植えのベストなコンディションではないということ。「今日がいい!」なら、自分で撮っておくほかありません。それで、今日、日曜日、昨日の大雨が上がって早朝から晴天。6時半から起きて一人カメラマンな朝でした。来春の園芸ガイドです。もうヘトヘト。

写真4

そういえば、今発売中の園芸ガイドをご覧になったでしょうか?
東京昭島市にある、昭島園芸の富田さん、名付けて「寄せ植え王子」の作品。彼の仕事。私、今注目しています。株分けして挿し芽、枝を編み込んで花を散りばめる。寄せ植えにもさまざまな考え方があって、ロングライフな方式とは別に、切り花よりは長持ちのする3週間くらいは楽しめる「根付きのフラワーアレンジ」という考え方もありやと思います。先日も昭島園芸で、彼の新作を見てワクワク。とにかく、とてもかわいい。私はどうしてもグラマラスにしたくなるのですが、彼の作品はとてもプリティ。

写真5

思えば、今から1年以上前の冬のある日、彼の作品を見ておもしろい!と、思ったその場で「シャメ」園芸ガイド編集部にメールしました。その後、撮影依頼決定。その撮影日が丁度一年ほど前の事でした。最初はコラボレーションの計画でした。でも、私はアイスランドの噴火で撮影日にイギリスから戻れなかった。で、今の園芸ガイドのページが完成したわけです。とにかく彼の作品には常に彼の個性がある。岡本太郎先生もおっしゃっていますよね。「個性には普遍性がある」と。今、注目の新星です。西東京にお住まいの方には昭島綜合園芸センター、苗の価格がとっても安くてフレッシュ、お勧めです。

※この記事は2011年4月に書かれたものです。文中のイベント、雑誌掲載の情報等は終了しておりますのでご注意ください。


・久々にイングリッシュガーデン(September 04, 2012)

今年の夏はイギリスに行かなかったので、イングリッシュガーデンを遠くに感じています。でも、それは変わらず、頑然とある。嬉しいことです。素晴しいことです。

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1999年に私がキャスターを務め、NHKBSで放送した「イングリッシュガーデン四季物語」に登場した庭も、今はもう存在しない庭があります。ハドスペンは既に思い出の中だし、グレートディクスターもクリストファーロイド氏の死去後、雰囲気が変わった。クオリティは保っているし、若いエネルギーで別の良さもあるが。

そんななか「変わらない」ことの素晴しさを感じさせてくれるのが、個人邸「ウラートンオールドホール」であります。

素晴しくセンスの良い、オーナーのジェンキンズ夫妻の、これが、美意識の終着地点なのかなあ。

と、思う。個人の庭なら毎年変えたくなるはずなのに。ちなみに、夫妻のお宅インテリアもすっばらしい。キッチンのデザインなど、HOMES & GARDENS の雑誌のなかみたい。

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実はこのウラートンオールドホール、もともと、レスリー・ジェンキンス夫人の生家だったのだとか。
事情あって、思い出の多いこの家を両親が手放したのは、レスリーさんの少女時代。結婚後、夫がビジネスを成功させ、再び、この家に出会ったときのレスリーさんの感慨、そして今に至る過程に感激する。(これは公にはなっていなかったのだが、番組取材中、ぽろっとレスリーさんが話してくれたこと)

イギリスに住んだ最後の夏、1998年8月。私は妊娠 7ヶ月でこのウラートンの庭にいた。涼しい夏。庭は感動的に美しかった。そこへ、レスリーさんが16歳くらいの美しい少年を連れてきた。彼の手にはチェロ。

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突然始まった、バッハの無伴奏チェロ曲。パステルカラーの花が満開の庭で、耳にするチェロのソロは、足のつま先まで痺れるような感動に満ちていて、それは、私たちが住みながらイギリスにいられる最後の夏ということもあったからか、しかし、心の底から、音楽の美しさにつられて、大粒の涙が止まらなくなった。その時、お腹の中で一緒になって感激の大暴れをしたのが、7ヶ月胎児の息子でした。

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その彼が今、13歳。中学入学と同時に自分からチェロを始めた。先日、親はしぶしぶでしたが、新しいドイツ製のチェロ弓を買ったところ、素晴しい音色でバッハのイントロだけを弾けるようになったので、それまた感慨。でも、3〜5歳のころ、バレエやチェロを習おうよと聞くと「ヤダ!」の一点張り。何度か誘って諦めていたのですが、最近、「ああ、俺はなぜ5歳からバレエやチェロを習わなかったのか。人生最大の後悔だ〜!!」と叫んでいたので、苦笑でした。もう5歳には戻れないので、今から頑張れば?

というわけで、この庭は個人的にも強い思い入れがあります。

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(普通に植えると増えてしょうもないティアポロ、壁に沿って剪定を繰り返すことで、こんな風におとなしいスタイルに維持出来るアイデアって、凄い。レスリーさん、可動式のアイアンゲートにクレマチスを絡ませて「ムービング・クレマチス」ゲートを仕立てたり、庭には独自のアイデアが一杯。ただし、観賞する側も、それを見つける審美眼がないと、ただ、花がきれい。で、通り過ぎたら勿体ない)

レスリーさん。本当に素敵な女性です。以前のNHKのロケでは、生後4ヶ月の息子を連れての強行軍。 その間なんどか、レスリーさん宅の素晴しくセンスの良いキッチンでお茶を共にする時間があった。イギリスの、アッパーミドルクラスの知的な女性。いいなあ。いいなあ。と、こころから憧れました。でも、ただの憧れじゃない。この努力、手腕。凄いのだ。尊敬する。

ということで、ウラートンに関しては書き始めるときりのないエピソードがまだまだあるのですが、今月のヴァージンエア、「イギリスに行こう」では、ウラートンオールドホールのことを書きました。みてね!このページに、今度ロンドンに移住された布袋寅泰さんのHPリンクがあり、そこにあるブログには、私達夫婦がロンドン生活を始めた時と同じような感想が見事に描かれている、いいなあ。この感じ!ロッカーに、親近感がわきました。

※この記事は2012年9月に書かれたものです。文中のイベント、雑誌掲載の情報等は終了しておりますのでご注意ください。


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