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マイ・プランツ・オブ・ザ・マンス

2003年7月 ヒューケラ

ヒューケラ ヒューケラ Heuchera (CoralFlower)
和名:ツボサンゴ
ベゴニアと

春から夏にかけて、庭やコンテナガーデニングに欠かせない植物。として、私が筆頭に思いつく植物がヒューケラ(和名=ツボサンゴ)です。(なかにはホイヘラと発音する方もありますが、ここでは英国風にヒューケラとします)

ガーデン・ショウやガーデン・デザインの現場では、何十鉢ものヒューケラを必ず使います。もちろん英国でも、空間を埋める便利なカラーリーフのフォリッジとして人気があります。私も英国時代からずっと育てていましたが、日本に戻って約5年、この植物のよさが今、なおさら感じられるようになりました。というのも、英国で育てていたちょっと珍しい植物で、空間や周囲の花を引き立てて美しい植物、さらに日本でも比較的うまくいく植物はそうたくさんはないからです。もちろん、他にはお馴染みのギボウシやグラス類(カレックスをはじめ、イネ科の植物のいくつか)モミジ類などがイングリッシュ・ガーデンの大事なキャストですが、これらの植物については今更論じるまでもないほど、その存在が知られ、その育成方法もよく知られています。

バラとガーデニングショウにて
バラとガーデニングショウにて。
今年のバラとガーデニングショウでも大活躍。

しかし、ヒューケラはまだ知名度が低いように感じます。私自身日本語によるヒューケラの育成法を見たことがありません。そして蛇足ながら、ヒューケラは、実は7月に代表される植物ではありません。ヒューケラの葉が一番美しく、また花が咲くのは5月頃だし、そういう意味では、7月、もっとポピュラーなアサガオとかインパチェンスとかでもいいのでは?と思う方もおられるでしょう。でも、梅雨明けの7月。蒸し暑さにうだるような季節、庭の空間を涼しげに演出してくれる便利な植物として、一度は取り上げたいのがヒューケラだったのです。この植物は花より葉っぱ、その存在感が美しい。

ヒューケラと

バラと

さて、ヒューケラのおもな原産地は、北米〜メキシコ。サキシフラガの仲間で、現在55種類ほど。どちらかといえば、乾いた気候を好む、常緑〜半常緑の多年草です。実際、寒さには強くほとんどの品種に耐寒性あり。むしろ苦手なのは夏の暑さで、強烈な蒸れにあうと腐ることもあります。が、どんなに暑くても、乾燥気味にしておけば、なんとか生き延びてくれるのが日本で数年間育ててみた印象です。

この植物の最大の長所はその寛大さにあります。日向でも、半日陰でも、またほとんど陽の当たらない日陰でも、なんとか通用する点がすばらしい。とはいえ、ベストポジションは、風通しのいい明るい日陰、特に夏の間は半日陰〜日陰、朝日だけが当たるような場所がベストで、冬なら終日日向の場所も喜ばしいものの、夏は焼けるような太陽には当てない木陰のような場所がベスト。要は、自生地のウッドランドや岩場の条件を想像して、秋から春は日当たり、夏は日陰というような場所がよいのですが、それを頭に入れたうえで、自分の庭の「ここはどうかな?」という場所で、まずは植木鉢で育てることから始めること。そうすれば、この植物の魅力がわかることでしょう。寄せ植えのベストパートナーは、同じく乾燥に強いコルディリネやカレックス、アイビー、花ものではベゴニアやゼラニウムなど。 ヒューケラの寄せ植え
ヒューケラの寄せ植え。7月の寄せ植えでも、この通り、ゴージャスです。

●用土=保水性と通気性のあるものを。でも、市販の培養土で十分。詳しくは以下の通り。
  赤玉土小粒 3杯
  赤玉土中粒 2杯
  腐葉土(上質) 3杯
  牛糞堆肥 2杯
  パーライト粒 3杯
  有機石灰 少量(大さじ一杯程度)

●施肥=早春と晩秋に有機肥料を株元に置き肥。

●条件=基本的には半日陰だが、日向では葉焼けに注意。日陰でも、それなりに元気。

●植木鉢で育てる場合=風通しさえ良ければ乾燥ぎみに管理して吉。

●地植えで育てる場合=水はけ、密植に注意。

●株分け=秋、掘りあげて株の間をカッターで切り分け、清潔な用土に植え直す。鉢植えがベター。

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