1. 第5回 フォーカルポイント

吉谷桂子さんのガーデンデザイン講座

第5回 
フォーカルポイント

フォーカルポイントとは、文字通り焦点のこと。フォーカルポイントは、庭の絵画的完成度を高めるうえで欠かせない存在。

フォーカルポイントは庭の木や草花などの有機的な眺めのポイントを絞って引き締めるアイキャッチャー。 もしも、あなたの庭が繁茂する植物でグシャグシャと感じられるなら、なにか、落ち着きのない景色と感じられるなら、ぜひとも、なにか少し大きめのフォーカルポイントを設置してみて。

でも、実際に、どんなものを?それは、実に悩ましいポイント。 だってフォーカルポイントを置くことで、庭に気品や、叙情的な雰囲気を与えたり、たっぷりの茶目っ気だって演出できる。もっとも、その人らしい個性を、庭に表すのだから、その選択は慎重に。 そして、大きさのバランスにはくれぐれも気をつけて。庭のサイズに対して、大きすぎても小さすぎても、よろしくない。

もちろん、フォーカルポイントは、庭のサイズに対して、あるていどの大きさが必要だけれど、ベランダーガーデンや、小さな庭に大きなものを置いてしまうと、庭がより一層小さく窮屈に見えるから注意して。 また、フォーカルポイントは、眺めの焦点になるよう、選りすぐりのものを一点だけ置くこと。どうしても二つ三つと置きたいときは、大きさを変えたり、素材を変えて、人の視線が混乱しないよう、順番に流れるように。これももちろん、バランスやハーモニーが大切。

ローズショウ 2001年に私がデザインしたバラとガーデニングショウの庭の、アイアン製「にわとり」のフォーカルポイント。 錆びた茶色と、バラのピンクがよく似合う。

さて、お気に入りのフォーカルポイントは何? 代表的なのは彫刻のいろいろ。抽象的な現代美術みたいなのも素敵だし、テディベアに犬とか猫、石やアイアンの置き物もかわいいし、バードテーブルなどのような小鳥のための水飲み場もチャーミング。 それらは別に、高価なイタリア風彫刻でなくてよいけれど、見るからに安っぽいものなら置かないほうがまし。庭の主の趣味の善し悪しがハッキリと現れてしまうので、妥協せず慎重に。

日時計のフォーカルポイント 日時計は19世紀はじめから、イングリッシュガーデンの欠かせないフォーカルポイントとして人気者。 庭の通路の十字路に当たる中央部分に設置するのが様式上の定位置。

また、もっとも手軽で機能性もあるのは、美しいウッド(チークやイロコが長持ちで丈夫!)やアイアン(毎年ペイントして錆びないようにご注意)のベンチ。それは、間違いなく見事なフォーカルポイント。 でも、それは何色で?どんな素材感で?

あなたは激しく目立つ色がお好き?それとも、シックな自然風がいい?私は少しくすんで古びたチークのベンチが好き。 だってフォーカルポイントといっても、やはり、庭に置くなら、あまりにも人工的な産物より、景色に馴染んで目が疲れないのがいいでしょう。

フォーカルポイントも、徐々に自然に帰っていく、自然の素材が望ましい。 目の邪魔にならないもの。季節の移り変わりで徐々に変わる草花のように買ってきたそのときが一番美しく感じられるものより、使い込むうちに美しく、愛着を感じさせるものを選びたい。

私の庭 植物がゴチャゴチャと繁茂する私の庭にこのベンチが来た途端、庭がちょっと素敵になった。

このページのTOPへ

バックナンバー

  • 人気のお花ランキング2017
  • フラワーフォトコンテスト結果発表
  • グリーンカーテン栽培日記
  • ガーデンコーディネーター
  • 季節のおいしいレシピ
  • 育てたい!チャレンジしたい!お花&野菜ランキング2017!

ガーデンセンサーライト特集

日本クロストラスト
当サイトは 日本クロストラスト(株) の認証を受けています。