フォルミウム

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  1. フォルミウム

庭を彩るカラーリーフたち

フォルミウム
[学名] phormium.tenax
ニューサイラン リュウゼツラン科
フォルミウム

フォルミウムとパンジーの寄せ植え

今回で12回目となるフォリッジ植物の連載、最終回を飾るのは、私のガーデンデザインに欠かせない常緑多年草、フォルミウムです。

フォルミウム

フォルミウムの美しさは朝夕の斜光が当たるときが一番。

9月は、残暑、台風シーズン。様々な害虫の最後の大暴れもある、気の抜けない月です。(我が家は一昨日から11mの山桜の毛虫の大発生に悩まされています。しかし、それを目当てにメジロ他小鳥達もたくさんやってくるので、腕組みをしてただ見守るばかり … )

しかし、朝晩はめっきりと涼しい日もあり、厳しかった夏に終わりを告げ、ひんやりとした風に植物ともども園芸家も、ほっとひと息の秋の始まりですね。そんな、はざかい期、園芸的には、夏の咲き残りの花の他は面白さに欠ける月ではありますが、365日を通してきれいな草姿のフォルミウムには、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。

大型の台風の翌日も、心配したほどには葉も折れず、元気な姿でひょうひょうとした表情です。

フォルミウム

来年の春、3月には株分けを予定しているベランダ植えのフォルミウム。

フォルミウムは、ニュージーランド原産、イギリスではニュージーランド・フラックスともいいます。フラックスとは、本来、リネンの原料となる亜麻のこと。

ニュージーランドでは、このフォルミウムが非常に役に立つ繊維植物として使われていました。

フォルミウムがキャプテン・クック率いるプランツハンターらによってイギリスに持ち帰られたとき、その亜麻の繊維にも似たフォルミウムの繊維が亜麻よりもずっと強靭であったことで、ますますフォルミウムは人気の有用植物となったようです。

フォルミウム

夏を超して葉が暴れ始めた我が家のフォルミウム・テナクス。これは、ハサミを入れる前

フォルミウム

ハサミを入れた。カットした場所はめだたないよう斜めにカット。手で簡単に抜ける部分は手で抜く。

現在はイングリッシュガーデンの欠かせぬコンパニオンプランツとして、あらゆるガーデンやコンテナの寄せ植えに使われていますが、北イングランドであまり見かけないのは、冬の寒さにあまり強くないからでしょうか。

冬はマイナス6度くらいになったロンドンに住んでいたとき、フォルミウムは冬は北風の当たらない場所で、霜よけをまとって越冬していましたが、現在東京では寒風吹きさらしの場所でも越冬しています。

寒いときで私の住む東京都下は多摩川からの寒風が吹きますが、マイナス5度前後、フォルミウムによく似たコルディリネは、寒風にはとても弱く凍結枯れ、しかし、それでもフォルミウムは大丈夫だったので、現在、東京の我が家では周年暑さも寒さもまともに受ける場所で植えっぱなしです。

フォルミウム

我が家の玄関脇、フォリッジ植物中心の植栽。

フォルミウムをデザイン的に生かすコツは、線の美しいフォルミウムを引き立てるように、ヒューケラやベルゲニアなど、ハート型や丸い葉でフォルミウムの株もとを埋めると景色がまとまりやすくなります。

また、硬質でシャープななフォルミウムの質感に対して、ふわりとした柔らかい質感の植物を合わせると、これまたマチエールの対称が美しく花のない時期でも眺めの楽しさを味わえます。

大きく育つと、グラジオラスにニュアンスの似た変わった花が咲きますが、東京ではまだ見たことがありません。

花が咲いたのを最後に見たのは、イギリス北西部にあるコッツウォルド、バーンズレィハウスにて、1994年、Phormium tenax 'Purpureum' 日本ではまだ、地植えで大きくなったフォルミウムを見たことがないので、そのうち、どこかで見ることができるでしょうか。

その他の情報

  • 見頃と植え付け=見頃は周年だが、5月頃が最も美しい。植え付けは、株分けのできる春がベストで3月〜4月。秋なら10月。コンテナ苗の寄せ植えならいつでも大丈夫。
  • 用土=市販の一般花用コンテナ培養土に不要土や赤玉土を1〜2割増しで入れるのも効果的。また植え付けの際、市販の土壌活性剤や珪酸白土などを加えるとなお良い。比較的乾燥には強いが、基本的に水は好き。乾いたら水やりの基本は他の植物と同じ。
  • 施肥=春夏秋冬それぞれの季節の変わり時に各一回、年4回。窒素リン酸カリ成分同量の緩効性肥料。
  • 条件=マイナス5度程度までの場所で越冬。基本的には日向がベスト。寒さが問題となる地域では南向きの軒下で、寒さよけをするか、明るい室内で越冬。
  • 注意点・その他=一度、葉が折れると美観が崩れるので折れないように注意。折れたら、目立たぬように折れた場所の下で斜めにカット。枯れた葉は、軽く引っ張って抜けるなら抜く、抜けないときは、ハサミを使って根元で、カット。

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