スモークツリー(スモークブッシュ)

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  1. スモークツリー(スモークブッシュ)

庭を彩るカラーリーフたち

スモークツリー(スモークブッシュ)
スモークツリー(スモークブッシュ)
[学名] COTINUS coggygria
ウルシ科コティヌス属落葉高木

何年眺めても飽きないスモークツリー、コティヌス・コッキグリア'グレース'

第一回目はスモークツリーです。

カラーリーフを中心としたフォリッジ(葉群)で効果的に空間を埋め、それを背景にしてコントラストの美しい花が咲くと、花も庭もますます絵画的な美しさが増します。そうした景色の脇役として、また場合によっては主人公としても、英国風庭園に欠かせないのがスモークツリーです。

実際には、その名の通り煙のように魅力的な花の命は、一ヶ月弱と短いけれど、同じ幹から生える葉っぱはとても長く人の目を楽しませてくれます。

原産地はおもに、地中海〜南米あたり。基本的には耐寒性も強く耐暑性もあるといえるでしょう。英国では常に耐寒性が問題視されますが、日本で植物を育てる際は、耐暑性も心配です。その点では、考えていた以上に許容性のある植物といえそうです。

スモークツリー(スモークブッシュ)

向かって左が'グレース'、右の植木鉢に入ったものと、壁の上ぼ銅葉が'ローヤル・パープル'。真ん中は、スモークツリーの色調によく合うレンガ色の花が可愛いパティオローズ'チャーリーブラウン'。

スモークツリーで一番人気があるのは'ローヤル・パープル'です。

銅葉の植物の代表として、一番よく目にします。銅葉の葉群は庭の空間に奥ゆき感を出したいとき、庭の向かって手前より、奥のほうに植えたほうが効果的です。

明るい色は飛び出して見え、暗い色は引っ込んで見えるからです。そんな空間の立体感を出すときや、手前に明るい色の花を咲かせたいときなどにも素晴らしい背景になるのが'ローヤル・パープル'です。

スモークツリー(スモークブッシュ)

'グレース'の紅葉

私が大好きなのは'グレース'です。大きめのくすんだ灰緑色の葉がおおらかな印象です。庭の景観のどこにでもうまく合います。

花付きも良く、秋の紅葉も美しいので、目を楽しませてくれる期間が一層長いように感じます。同じ理由で'フレーム'も、お薦めです。

秋の紅葉が見事です。春はライトグリーンだった葉が、秋に名(Flame)のごとく炎のように紅葉します。

スモークツリー(スモークブッシュ)

去年の我が家の秋の景色。紅葉しているのは'グレース'

この頃の大型園芸店には大抵スモークツリーが売られています。

私が少しだけ不満に感じるのは、日本で手に入るスモークツリーのほとんどが、他の日本の樹木のように一本立ちであること。一本の垂直な樹木として育てられていることが多い点です。

英国の庭では低い株立ちにして、樹形全体をモクモクと葉と花で大きな塊にするのが主流です。

自分で幼苗を購入し、最初は少し大きめの植木鉢に植え、毎春ごとに株立ちをさせるための剪定を行い、こんもりとしたフォリッジを作ってみてはいかがでしょう。その際、植物にとって風通しの良い場所を確保することもお忘れなく。

スモークツリーは寄せ植えにも向いています。

スモークツリー(スモークブッシュ)

昨年デパートの歳事でたくさんの寄せ植えを作りました。
一本立ちのスモークツリーで寄せ植え。

その他の情報

  • 見頃=春〜初夏(葉と花)、秋(紅葉)、スモークツリーには雄雌種があり、花が付かないものもあるので購入する際は花の季節(4月下旬頃〜5月中旬)に花のついた株を選ぶと良い。
  • 用土=腐植質に富んだ水はけと通気性の良い土。コンテナ栽培の場合は、市販のものなら一般花用コンテナ培養土に赤玉(中)を3割増しで入れる。通常の花苗より、土を少し重たくすると良い。植え付けの際、市販の土壌活性剤を加えるとなお良い。(植え付け時に活性水に浸すか、株元に散布)
  • 施肥=1〜2月に油かすか有機堆肥、花後にお礼肥(緩効性肥料)、秋、冬越しの準備として表土に完熟堆肥や腐葉土などでマルチング。
  • 条件=基本的には太陽を好むが、半日陰も可。ただし、光合成が少ないと花付きが悪くなる。適期に肥料を怠った場合も花付きが悪くなる場合がある。秋以降花芽をつけはじめるので、早春の剪定で花がつかないことがある。
  • 最大の注意点・その他=極端な乾燥には弱いので夏は注意。特に葉焼けを起こすこともあるので、コンテナ栽培なら夏の午後以降の太陽を避ける位置に移動。夏の高温多湿の蒸れに注意。風通しをよくすること。また、乾燥させ葉が枯れると、翌年それより下に葉が付かなくなることがあるので、その場合は早春に剪定。
  • 剪定=方法は2種類。一つは、花後、梅雨が来る前に余計な枝や伸びすぎた枝を剪定。もう一つは、萌芽更新のため、あるいはより多くの株立ちをさせたい場合、葉を大きくしたい場合などに、早春、萌芽前に思い切って全面的に枝を剪定する。地面に一番近い芽のすぐ上を剪定。一旦丸坊主のようになり、その年は花が咲かない場合もあるが、春に美しい葉が出るのと樹形を低く株立ちにする楽しさがある。早春の剪定後は、すぐに豊富な有機肥料を株もとにマルチングする。コンテナ栽培も同じ。

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