第2回 中央アルプス恵那山 〜紅葉前線を追いかける〜

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豊ちゃんの山紀行

中央アルプス恵那山 〜紅葉前線を追いかける〜

恵那山へは紅葉前線を追いかけるつもりで登りました。つまり、北の山から南の山へというわけです。
また、中央高速の中津川付近から東を眺めると「恵那山」はどっしりしていて、立派な独立峰なので、
思わず、登りたくなる山だったのです。
山野草の実や紅葉を見たいと思ったのですが、私が登ったコースは針葉樹が多かったので、道中で視界に入る山々の紅葉を楽しむこととなりました。

恵那山は夏には、サラサドウダンやコバイケイソウ、コイワカガミ、ユキザサ、バイカオウレン等が咲くようです。 珍しいのは「タケシマラン」でしょうが、この時の登山ではお目にかかることができませんでした。

しかしながら、「春にはこんな花が咲く」「夏はこんな風景だろう」と想像しながらの登山もまた一興。
訪れる季節・コースが違えば、出会える植物も違う、という経験も、実際に訪れたからならではの楽しみなのです。
それでは恵那山の山紀行、スタートです。

恵那山は木曽山脈(中央アルプス)の最南端の標高2,191m山である。
恵那山頂避難小屋近くからは中央アルプスや伊那谷、南アルプス、富士山などを望むことができる。
写真は中津川市内から見た恵那山。

恵那山は木曽山脈(中央アルプス)の
最南端の標高2,191m山である。

2003年11月12日
高速道路を中央道の飯田ICで降り、国道153号256号、県道477号で戸沢まで行く。

林道は神坂峠までつながっているのだが、最後の民家があった所から2km位進むと大きな広場があり、その先は通行止めになっている。 「一旦戻り、民家のおばさんに聞くと、車止めを退かして進んで良いとの事なので通らせて貰い、無事広河原登山口に到着した。
登山地図に3台駐車可能と書いてある駐車場は、5台位は止められそうな広さである。山側の側溝には湧き水があって綺麗な水が湧きだしている。板が渡してある川を渡って、さあ、いよいよ本格的な登山道だ。

川から10mも進むと「左80m風穴 右 恵那山」という立派な案内板がある。 ここから1時間位はつづら織りに坂道を登っていくことになるのだが、所々、ゆるい傾斜の道になるためか意外と疲れない。
11月ともなると木々の葉は殆ど落ちていて紅葉は見られない。
けれども林の向こう側の景色が透けて見えるのがこの季節ならではの趣で、これもまた良しとしよう。

案内板付近で

案内板付近で

1時間くらい登ると、神坂峠から登る尾根がハッキリ見えてくる。あちらのコースは神坂峠から南西に下りてから姥ナギ・大判山を登って越え、また天狗ナギに下り、恵那山へと登る。登ったり下りたりを繰り返すなかなかきつそうな道のりだ。思わず「広河原ルートを選んで良かったねー。」と会話を交わす。綺麗に見えるが道中が長いからさぞ大変だろうと思う。

私たちは熊笹の中に出来た道を登っていく。御嶽山の向こうに乗鞍、反対側には雲の海から南アルプスの北岳、甲斐駒ケ岳、鳳凰三山が頭を出す絶景。山々の向こう側にも薄い雲があって、富士山は確認できないことが残念だ。

続く道のりは、シラビソの原生林が始まり、平らになったり坂道になったりの連続がまた始まる。そしていつしかまた熊笹に戻り、平らな所になる。下の麓は紅葉、上は針葉樹、その間に霧が流れているので、赤白緑のコントラストが素晴らしい。 しかも空は青空で遠くは雲海なので、きれいな墨絵を見ているような不思議な感じだ。しばらく見ていたいところだが、まだまだ先は長いのでまた登っていく。
この先はコメツガの林になって、道の傾斜は少なくなってきた。
道標に40分と書いてあるのを見つけ、気持ちが楽になる。
しかもまだ足は疲れていない。
そのうちに周囲は栂の原生林になってくる。ここも平らの部分が多いから、木々の間からは日が差しているだけで、遠方を見ることは出来ない。しばらく進むと、だんだんと明るくなってきて、突然山頂が現れる。正直びっくりだ。というのも、案内に「山頂は眺望が無い」と書かれていたので、ここは未だ中間だと思っていたからだ。

墨絵のように美しかった雲海

墨絵のように美しかった雲海

山頂は50坪位の広場になっていて、西方には恵那山神社がある。なぜかその隣にもうひとつ神社がある。古い方の社にはしめ縄が張ってあるから、この地域は信仰心が強いのかもしれない。

女房は玉ぐしを捧げる作法に習って、熊笹を持って二礼・玉ぐし・二拍・一礼をする。
何となく玉ぐしならぬ熊笹を向こう向きにするしぐさが変だ。が、何度も練習し、お参りをするのだから少々のご利益はあるだろう。私は参拝記帳に名前を書き込む。前の参拝者が願い事を書いているので、私も書いてみた。「これからも安全で登れるよう、かしこみ、かしこみ、申す。」言葉は信徒らしくて良いのだが、手が冷たくて、指が思うように動かない。へたくそな文字になってしまうが、神様には少し我慢をしていただくしかない。

山頂付近は針葉樹が広がる

山頂付近は針葉樹が広がる

お参りの後は食事タイムだ。私達しかいない山頂で、ガス・ストーブを使っておかゆを作る。身体を温め、コーヒーも沸かして、なかなかぜいたくな食事だ。辺りを見回すと、広場を囲むようにツツジの木が生えている。
6月後半はさぞ綺麗なのだろうと思う。今日のところは案内に書いてあった通り眺望が何も無いので、ここでは休むだけだ。

11時40分下山を開始する。15分くらい下ったら、ご夫婦らしき二人連れが登ってきた。山頂はまだかと気にしているので、あと15分くらいだと激励して、私たちは下りていく。

熊笹の処まで下りてきたら、麓の人家などは見えるが、南アルプスの山々は雲の中に入ってしまっている。続いて雑木林、下から水が流れる音が聞こえてくる。神坂峠から大判山も見える。車道が登っていくコースと尾根がはっきり見えている。地図を見ながら何度も何度も山と峠を確認するのもまた楽しい。

途中、コシアブラの種を拾いつつ、木の名前をあてながらゆっくり下る。
広河原登山口に戻り、清流が流れているので泥だらけになった靴を河原で丁寧に洗い、ビニール袋に入れる、これで完璧だ。

帰りは車で15分ほどの「月川温泉」に立ち寄って、きれいな露天風呂でゆっくりと疲れを癒すとしよう。
ここは「花桃の里」であちらこちらに桃の木が生えている。
4月頃なら見事だろうとポスターを眺めて気分だけ味わった。

恵那山に登る前の月、越後駒ケ岳と御嶽山に登られた宮田さん。御嶽山から恵那山を見て、「今度はあれだ!」と決められたそうです。冒頭に掲載したお写真は、地元の方おすすめの絶景スポットから撮影されたもの。見る方向、季節で表情を変える恵那山に魅せられている方も多いそうです。
残念ながら、紅葉は最盛期を終えていたようですが、秋だからこそ楽しめる情景を紹介していただきました。

次回は「志賀高原 焼額山 〜ゲレンデいっぱいの白い花〜」です。お楽しみに。

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