ガーデン・フロア。直訳すると、庭の床。
床というと、地面より少し高い、家屋の板張りなどの床を想像される方も少なくないでしょうが、橋などの路面もフロアといい、海の底もフロア。というわけでガーデン・フロアは、庭の床。
そしてこの、ガーデン・フロアこそが、庭のストラクチャーの基本である。なぜならば、ガーデンデザインをするとき、最初に平面図を描くにあたって決めるのは床の構造であり素材であるから…。
また、最近は、ガーデンルーム、あるいはアウトドア・リビングルームという考え方が日本にも徐々に浸透してきたので、植物に囲まれた空間に椅子やテーブルを並べ、インテリアと同様にガーデンフロアの素材をどうするか、それがいかに大切な要素であるかを気付いている方は少なくないのではないだろうか。 |

砂利(ペブル)のフロアの良さを教えてくれた故デレク・ジャーマン氏の庭。
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でも現状は、満足できるガーデン・フロアを持つ人は少ない。かくいう私もそう。英国帰国以来、新居の土地探しがはかどらないため、借りの家暮らしが続いている。
なので、現時点であまりお金をかけたくないのが本音であるが、今はその場しのぎの砂利やコンクリートのフロアである。だからつくづく、本当に気に入ったものを欲しいと思う。
だって、いつだってふと庭に目をやるとき、たいていは最初に植物、次に背景(バックドロップ)と床(ガーデンフロア)が目に入るものである。バックドロップの重要性は、すでに第4回のエッセイで触れたが、庭における理想的なコンビネーション、調和ということを考えたとき、ガーデンフロアの素材は、植物の美しさに完璧に溶け込むような素材でなければならないからだ。
また、私は自分自身で植物の撮影をする事が多い。テレビや雑誌の撮影の時はプロのカメラマンに、植物という被写体のどこにポイントをおき、どういう雰囲気の撮影をしたいか注文を出す。そのとき、日本の日常生活に普通に見えている舗装道路、コンクリートの床、人工的な色彩のタイルの床などがたまたま写ってしまうと、まさにその植物のおかれた優雅な景色が台無しになってしまうことが多いのである。
さて、そうならば、それはどんな素材が望ましいのだろうか。
一般的に使われるガーデン・フロアの素材は、芝生、砂利、さまざまな建材を使用した舗装、ベランダやデッキでは、木製の素材も考えられる。しかし何にせよそれは、自然素材でなくてはならない。 |
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