さて、私が心酔する英国の園芸家、ペネロピ・ホブハウス女史が、自著「ガーデンスタイル」の中で「ガーデニングは世界中から集めた植物の集合する芸術である」と述べているように、庭ではさまざまな種類の植物が調和し、美しい眺めとなることが理想だ。まずは、植物あっての庭だろう。

植裁といい、構造といい、パーフェクトに完成している
ペネロピ・ホブハウス女史の庭。
なるほど、それには頷けるけれども、実際に自分たちの住む住空間でそれを実行しようにも、どこから手をつけたらよいのか、初めの一歩の見当がつかない。そう思われる方も少なくないはずでは?
そこで、もうひとりの英国を代表する園芸家、ベス・チャトー女史を、彼女のイーストサセックスにある庭を訪ねて、絵になる庭創りのコツを伺った。
「大切なことは、プランツ・エコロジーを良く知ることよ。
植物ってまったく融通の効かない生き物。
人間が決めて植えたり置いたりした場所から、
暑くても寒くても乾いていてもびしょびしょでも、
自分では勝手に移動するともできない。
だから人間のほうで、
その植物が生まれた原産地や、好む光や水の量を知って
彼らが満足するような環境を整えてやることが大切なのよ。
園芸店では多くの場合、
花の名前と値段くらいしか表示していないから
プランツ・エコロジーをしっかり把握して購入する必要があるわ。
そして、あなたの配慮によって植物が元気に育てば、
あなたも植物から元気がもらえるし、
庭は自ずと絵になっていくはずよ」

英国一のプランツ・ウーマン、ベス・チャトーさんの秋の庭。
枯れても美しい。
なるほど、これならどんな狭い庭でも、応用の効くヒントになりそう。だって、どんなにおしゃれな植物や、高価なガーデンファニチャーを庭に配しても、そこで育つ植物がシオシオだったら美観もなにも...。
第一、ガーデニングをするのは、ただ単に絵になる庭が欲しいのではなく、毎日の暮らしで花や緑を眺め、元気な花や緑から元気をもらって気持ちよく暮らしたいから。また、そこに友達を呼んで自慢したりお茶をのんだり、したいことはたくさんある。
だからまずは、プランツ・エコロジー、庭の植物が元気に育つよう、あなたの庭の環境を良く知り、そこにあった植物を選ぶところから始めよう。
さて、その上で、絵になる植物の構成テクニックは、いよいよ次回のお楽しみ。
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