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文化通信

第28号 : 映画「青いドレスの女」

1940年代のアメリカ西海岸を舞台にしたサスペンス映画です。なかなかよくできた作りなのですが、あまり話題になりませんでした…。まだまだ黒人がハッキリと差別される時代に生きる主人公をデンゼル・ワシントンがキッチリ演じてくれています。

あらすじ:念願のマイホームを手に入れ、工場での仕事に打込んでいた黒人イージー(ワシントン)は突然のリストラにあう。あやしいと思いつつもマイホームを守るためにバーですすめられた仕事を引き受けることになる。それは市長選に立候補した富豪の愛人ダフネ(ビールス)を探し出すというものだったが、彼の行く先々で死体が現われる…。

主人公イージーは家族も持たない一人身ながら、小さな家を買い(当時黒人には難しかったらしい)ローンを組み、けなげに働いている平和を愛する労働者。その彼が持ち家を手放したくないばかりに、事件に巻き込まれていきます。

イチョウマイホームを愛するイージーがこまめに庭の手入れをする様子が、この作品のあちらこちらに登場します。芝を整え、バラが咲き、侵入者を追い出し、雑草を取る。さして広くもない庭にたくさんの愛情が注がれます。一方、後半に彼が訪れる富豪の館は広大な敷地に広大な庭、もちろん手入れもカンペキにされているのですが、感じられる愛情はイージーの庭とは比べものにならないほど。

サスペンス、といいながら庭への愛情を見せることによって、主人公の本来の性格を表している、非常に珍しい作品です。


[Devil In A Blue Dress]
  1995年 アメリカ映画
  監督:カール・フランクリン
  出演:デンゼル・ワシントン、トム・サイズモア、ジェニファー・ビールス他

≪第27回 第29回≫


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